生命保険の保障内容とは?種類別の特徴、選ぶポイントも解説
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更新日:2022/7/29
生命保険は大きく分けて4種類あります。保障内容は選ぶ商品によって異なるため、ライフプランに合わせて選んでいくことが重要です。この記事では、これから保険に加入することを検討している新婚夫婦に向けて、これらの保険の内容や特徴について解説していきます。ぜひ保険選びの際に参考にしてください。
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生命保険の主な種類
「生命保険」は加入者がそれぞれ保険料を出し合い、万が一のことが起こった人に対して集めたお金の一部を損失に充ててもらう「相互扶助」という仕組みで成り立っています。生命保険には大きく分けて、「死亡保険」「医療保険」「介護保険」「生死混合保険」の4つがあります。
「死亡保険」の保障内容・特徴
「死亡保険」は、名前の通り死亡に備えるための保険です。加入者である被保険者が何らかの理由で死亡したときに、残された家族に対して保険金が支払われます。また、被保険者が死亡したときだけでなく、高度障害になった際にも保険金が支払われます。死亡保険金は、遺族の生活費、お葬式代の準備費用、子どもの学費などに利用することができます。死亡保険にはいくつかの種類があります。
定期死亡保険
「定期死亡保険」とは、加入時に定めた一定期間のみ保障されるタイプの死亡保険です。「定期保険」とも呼ばれます。保険期間は、10年・15年などの年数や、60歳まで・70歳までなど年齢によって定められています。基本的に掛け捨て型で、その分保険料が割安である点や、期間が定まっているため見直しがしやすい点などが特徴です。ただし、契約を更新していくごとに保険料は上がっていきます。
終身死亡保険
「終身死亡保険」は、被保険者が亡くなるまで一生涯保障が続くタイプの死亡保険です。「終身保険」とも呼ばれます。保険料の支払い方法には、加入中はずっと保険料を支払う「終身払い」と、一定の年齢や期間で保険料の支払いが満了する「有期払い」の2つがあります。定期保険とは異なり更新がないため、加入時から保険料がずっと一定。ただし、定期保険に比べて保険料は割高になります。
定期付き終身
「定期付き終身」は、終身死亡保険を主契約とし、定期死亡保険を特約として組み合わせたタイプの保険です。「定期保険特約付終身死亡保険」とも呼ばれます。主契約の終身保険部分は保険料が一定のまま、一生涯保障。特約の定期保険部分は、更新のたびに保険料がアップします。そして一定の期間が来れば保障は終了し、終身保険のみが残るという仕組みです。
医療保険の保障内容・特徴
医療保険は、病気やケガに備えるための保険で、病気やケガなどで入院や手術をした場合に、給付金が受け取れるという仕組みです。給付金の支払い条件は保険商品によって異なり、また給付金を受け取れる時点・条件も商品によって定められています。日本は公的な健康保険で医療費の一部を負担してもらえますが、自己負担となる差額ベッド代などは保険で備える必要があります。この医療保険にはいくつかの種類があります。
定期医療保険
「定期医療保険」は、一定期間のみ病気やケガの保障が得られるタイプの保険。保障期間が満了になると保険料支払いも保障も終了するか、または保障満了時の年齢の保険料で契約が更新されるという仕組みです。保険料は割安なのが特徴ですが、更新すると更新時の年齢で再計算されるため保険料が上がります。そのため、払込保険料総額が終身医療保険よりも高くなる場合がある点は注意が必要です。特定の期間内にのみ保障が欲しいという人に向いています。
終身医療保険
「終身医療保険」は一生涯保障を受けられるタイプの医療保険です。高齢になって収入減と同時に病気やケガのリスクが増加する場合にも契約切れになることなく保障されます。契約時から保険料が上がらず一定のため、20〜30代で加入すれば手頃な保険料で継続することができます。終身医療保険の保険料払い込み方法には、生涯にわたって保険料を払い込み続ける「終身払い」と、「60歳まで」のように期間を限定して保険料を払い込む「有期払い」があります。
ガン保険
「ガン保険」とは、医療保険のうちがんの保障に絞った保険です。がんと診断され、通院、入院、手術などの治療を受けた場合に保険金が受け取れます。ガン保険の給付金には「診断給付金」、「入院給付金」、「手術治療給付金」、「通院給付金」、「放射線治療給付金」などがありますが、保険商品によって保障内容は異なります。医療保険と同様に、定期タイプと終身タイプがあります。
就業不能保険
「就業不能保険」とは、病気やケガなどで働けなくなった際に収入が途絶えるリスクに備える保険です。「所得補償保険」とも呼ばれます。支払い条件は、病気やケガの種類にかかわらず、免責期間を超える入院や在宅医療が対象になるものと、三大疾病や五大疾病、要介護などに限定されているものなど、商品によって異なります。公的医療保険制度の保障が少ない個人事業主・自営業の人や、貯蓄がない人向きの保険です。
介護保険の保障内容・特徴
「介護保険」とは、介護が必要になった場合の必要資金や生活費などを保障する保険です。公的な介護保障でカバーしきれない部分の介護負担を軽減する目的で加入します。要介護2以上などに認定されると保険金が受け取れる、公的介護保険の要介護認定に連動するタイプと、保険会社の独自基準に従って受け取れるタイプがあります。
生死混合保険の保障内容・特徴
「生死混合保険」とは、死亡保障と貯蓄性を兼ね備えたタイプの保険です。「死亡保障付きの生存保険」とも呼ばれます。死亡や高度障害になった場合に死亡保険金が、満期まで生存した場合は生存保険金が受け取れるという仕組みです。預金や運用の代替手段として将来の資産づくりに用いることが可能です。ただし貯蓄性がある分、掛け捨て型の死亡保険に比べて一般的に保険料が割高になります。以下ではいくつかの種類の生死混合保険を解説します。
こども保険(学資保険)
「こども保険」とは、教育費など子どもにかかる費用を準備するための保険です。「学資保険」とも呼ばれます。一定の保険料を支払うことで、子どもの入学や進学など契約時に決めたタイミングで契約内容に応じた保険金額を受け取ることができるという仕組みです。保険料の支払い期間中に契約者が死亡した場合、保険料が支払い免除になるなど、子どもを守る保障が付く商品もあります。
個人年金保険
「個人年金保険」とは、将来のための資金を計画的に準備できる保険です。国民年金や厚生年金といった公的年金で不足する部分を補う目的で加入するのが基本。契約時に決めた年齢から毎年一定額の年金が受け取れる仕組みです。年金開始前に亡くなった場合、それまでに払い込んだ保険料に応じた保険金が受け取れます。
養老保険
養老保険とは、加入者が保険期間中に亡くなった場合は死亡保険金受取人に死亡保険金が支払われ、満期まで生存していた場合は満期保険金受取人に満期保険金が支払われる死亡保険です。保険期間はあらかじめ決まっており、10年、15年などの期間が設定されている「年満了」と、60歳、70歳までなど年齢で区切られている「歳満了」の2種類があります。資産形成をしながら、万一の状況にも備えたいという人に向いている保険です。
特約とは?
保険の「特約」とは、メインとなる「主契約」に任意で追加できるオプションです。特約を追加することで主契約の保障内容を充実させたり、主契約では保障されないリスクをカバーしたりすることができます。
特約だけでは契約することができず、主契約にセットで契約しなければなりません。そのため主契約の解約・満了・消滅に伴って、特約も自動的に解約・満了・消滅します。生命保険会社によって特約の種類もさまざまです。
保障内容を見直すタイミング
保険は加入したらそのままにするのではなく、定期的に見直す必要があります。保障内容を見直しするべきタイミングとしては、例えば以下のようなものがあります。
ライフステージに変化があったとき
ライフステージの変化があった場合、適宜保険を見直しする必要があります。ライフステージの変化とは、結婚、出産、家の購入などのタイミングを指します。それぞれのライフステージごとで必要な保障の内容や保障額が変わるため、現在の内容で十分かを確認し、保障内容が重複している保険を整理したり保障額を減らしたりするなど、適切な保障を付けていくことが大切です。
家計の負担になっているとき
毎月の保険料が高すぎて、家計の負担になっていると感じたときも、保険を見直すタイミングの一つ。子どもが生まれて生活費が増えた場合や、住宅を購入してローンの支払いが始まった場合など、それまで無理なく支払うことができていた保険料が負担になることもあります。こうした家計が変わるタイミングでも忘れずに保険の見直しを行いましょう。
最適な保険を選ぶポイント
ここまで紹介してきたように、生命保険にはさまざまな種類があり、それぞれで役割が大きく異なります。また同じ保険でも、定期型や終身型などいくつかのタイプがあります。そのため、自分に必要な保険や保障タイプをきちんと把握した上で、ニーズに合った保険を選ぶことが重要です。
とはいえ自分一人で保険を探すのはなかなか大変。保険の保障内容でわからないことがあれば、保険の相談サービスや保険会社の担当に相談するのがおすすめです。契約している保険の保険証券などを持っていけば、今後必要な保険のアドバイスももらえます。
自分にピッタリの保険を選びましょう
生命保険には大きく4種類があり、種類により役割が異なります。自分に適した保険に加入できるよう、それぞれの内容や特徴を押さえておきましょう。
ゼクシィ保険ショップでは、ライフプランニングやマネープランニング、保険について、
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※掲載の情報は2022年7月現在のものです。保険や税制、各種制度に関して将来改正・変更される場合もあります。手続き・届け出の方法も随時変わる可能性や、自治体により異なる場合があります。
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