個人賠償責任保険で子どものトラブルは補償の対象になる?
更新日:2023/11/30
個人賠償責任保険という保険を聞いたことがありますか?日常生活で他人にケガをさせたり、ものを壊してしまったりなどで、損害賠償責任を問われたときに補償する保険です。この記事では、子どもに損害賠償責任が問われたときに、保険でカバーできる例やできない例を紹介します。また、加入方法や注意点も解説するので、参考にしてください。
目次(読みたいところまで飛べます) 閉じる
個人賠償責任保険とは
個人賠償責任保険とは、どのような保険なのでしょうか?その概要や補償範囲について見てみましょう。
個人賠償責任保険の概要
個人賠償責任保険とは、日常生活で誤って他人にケガをさせてしまったり、他人のものを壊してしまい、法律上の損害賠償責任を問われた場合の損害額を補償する保険です。火災保険や自動車保険などの特約(オプション)として加入するケースが多いですが、単独でも加入できます。
補償金額は、1,000万円から3億円など契約内容によって幅があり、例えば保険期間1年、保険金額1億円だと年間保険料は数千円程度とリーズナブルです。
個人賠償責任保険の補償範囲
保険の補償対象となるのは、契約した本人以外に、「生計を共にする同居の親族および別居の未婚の子」も含まれます。世帯主である父親が個人賠償責任保険に加入していれば、別居していても親から仕送りを受けている子どもは補償の対象になります。
「生計を共にする同居の親族」に関しても、生計を共にしていなくとも「同居の親族」であれば補償の対象となる保険商品もあります。
個人賠償責任保険の選び方
個人賠償責任保険の加入を検討する際の2つのポイントについて見ていきましょう。
サービス内容で選ぶ
個人賠償責任保険は、保険会社によって提供するサービス内容が異なります。
特に注目されているのは「示談交渉サービス」です。これは、他人との争い事が生じたときに、自分に代わって保険会社が相手側と交渉を進めてくれるというサービスです。
法律的な知識もなく、相手方と直接交渉するのは大変です。自分に代わって、保険のプロが交渉してくれるのは助かります。示談交渉サービスの内容は保険会社によって異なりますので、他のサービスも含めて確認することが大切です。
補償金の上限で選ぶ
個人賠償責任保険の補償金額の上限は、1,000万円~無制限と保険会社によってさまざまで、自分で自由に設定することができる場合もあります。
なお、保険料は補償金額1,000万円と1億円を比較してもあまり変わりません。もう少し補償をつけておけばよかったと後悔しないためにも、できるだけ高額な保険金額を選ぶようにしましょう。
個人賠償責任保険の加入方法
続いて個人賠償責任保険の加入方法の2つのパターンについて見てみましょう。
他の保険の特約として加入する
個人賠償責任保険は、単独で加入するのではなく、火災保険や自動車保険などの特約として加入する方法がほとんどです。すでに加入している保険や共済に付帯されていて加入済みでないか確認してみましょう。
もし未加入であれば、特約として追加加入できる場合もありますので検討してみましょう。
個人賠償責任保険が付帯されているクレジットカードを契約する
個人賠償責任保険は、保険や共済以外にもクレジットカードの特約として加入する方法があります。クレジットカードのサービスの一つとして、別途手続きにより個人賠償責任保険に加入することができます。
なお、手続きをしなくても、自動的に付帯されている場合もあるので確認してみましょう。
子どものトラブルで個人賠償責任保険の補償対象となる例
子どもがトラブルを起こしてしまったとき、個人賠償責任保険は次のような場合に補償対象となります。
子どもが買い物中に商品を壊してしまった場合
デパートなどで買い物をしていて、子どもが展示品などを落として壊してしまった場合です。
商品を壊してしまったことで弁償義務が生じます。注意はしていても、ちょっと目を離したときに子どもは何をするかわかりません。
壊してしまった商品が高価なものであれば損害賠償額も高額になるため、もしものときには個人賠償責任保険が役に立ちます。
他人にケガを負わせた場合
友達や他人にケガをさせてしまった場合です。ケガの内容によっては入院や治療が必要になることがあり、治療費が必要になります。また、自転車に乗っていて、人にぶつかって危害を加えた場合には、高額な損害賠償金を請求されるケースもあります。
車を傷つけた場合
遊んでいるときにぶつかったり、ボールを当てたりするなどして他人の車を傷つけてしまった場合です。特に自転車に乗っていて他人の車にぶつかり傷つけてしまったということはよくあります。損害を受けた車の車種によっては高額な損害賠償金を請求されるケースもあります。最近では損害賠償金が高額化する傾向があります。
借りたものを盗まれた場合
レンタル品や借りたものを盗まれたり、壊してしまったりした場合です。所有者に対して損害賠償責任を負うことになれば、個人賠償責任保険の補償の対象になります。
なお、レンタル品や借りたものに対する補償の範囲は、保険会社によって異なりますので確認が必要です。
子どものトラブルで個人賠償責任保険の補償対象とならない例
これまで見てきたように、個人賠償責任保険では、日常生活で誤って他人にケガをさせてしまったり、他人のものを壊してしまい、法律上の損害賠償責任を負った場合、補償の対象となります。
では逆に個人賠償責任保険の補償対象とならない場合とはどのようなケースでしょうか?
子どものトラブルとして考えられる次のような場合などには、個人賠償責任保険の補償対象にはなりません。
- 母親を転ばせてケガをさせてしまった場合
- 自転車に乗っていて、同居している祖父にぶつかってしまい、ケガをさせてしまった場合
- けんかをして友達にケガをさせた場合
- 自然災害によるもの
子どもを個人賠償責任保険に加入させるときの注意点
子どもを個人賠償責任保険に加入させるときには次の2点について注意しましょう。
他の保険との重複に注意する
個人賠償責任保険では、契約者だけでなく、生計を共にする同居の親族および別居の未婚の子まで補償の対象です。複数加入していると補償が重複してしまい、加入していても実際に損害賠償責任を負った金額までしか補償が受けられません。
無駄な保険料を支払うことになりますので、加入する際には、すでに加入している保険やクレジットカードに付帯されていないか確認しましょう。
保険を見直すときは、特約も確認する
個人賠償責任保険は特約として加入していることがほとんどです。そのため、火災保険や自動車保険の見直しをして他社の保険に乗り換える場合、特約として個人賠償責任保険を付加することを忘れないようにしましょう。
また、主契約となる火災保険や自動車保険を解約すると特約も解約となり、特約の個人賠償責任保険だけを残すということはできないので注意しましょう。
子どもを保険に加入させる目的
子どもを保険に加入させる目的としては「貯蓄」と「補償」の2つが考えられます。
貯蓄を目的として保険に加入するのは、教育資金に備えるためです。子どもの教育資金は住宅資金、老後資金とならび人生三大資金の一つといわれており、早めの準備が必要になります。
補償を目的として保険に加入するのは、病気やケガをしたり、他人にケガを負わせたりした場合に備えるためです。子どもが成長していく過程では何が起きるかわかりません。もしものときに備えておくことが大切です。
子どもの保険の種類
子どもを保険に加入させる目的は「貯蓄」と「補償」が主ですが、どのような保険があるのか見ていきましょう。
学資保険
学資保険とは貯蓄型の保険で、子どもの教育資金の準備を目的としています。
契約時に決めた時期(入学時や進学時など)に合わせて、お祝い金や満期保険金を受け取ることができます。契約者である親にもしものことがあると、以降の保険料の払い込みは免除され、保険料の支払いなしで、お祝い金や満期保険金を受け取ることができます。
医療保険
医療保険とは、病気やケガによる入院・通院や手術をした際の治療費に備える保険です。
入院給付金や通院給付金は「日額〇〇円」「1回〇〇円」などで設定します。
自治体の「子ども医療費助成制度」により、医療費の負担が高額になることはありませんが、入院時の差額ベッド代や食事代など、助成の対象外となる費用があります。これらの助成対象外となる費用は、医療保険からの給付金でカバーすることができます。
傷害保険
傷害保険とは、ケガによる死亡・高度障害や入院、通院に備える保険です。
交通事故に遭った、自転車に乗っているときに転んでしまい骨折したなどの場合に保険金が支払われます。あくまでも偶然の事故によるケガが対象であり、病気は対象外になりますので注意しましょう。
いざというときの備えに個人賠償責任保険を
個人賠償責任保険は、自分の子どもが起こした事故やトラブルで、他人に迷惑をかけてしまい、法律上の損害賠償責任を問われたときにお役に立ちます。損害賠償金は高額化しています。ぜひ加入を検討してみてください。
ゼクシィ保険ショップでは、家計・保険・ライフプランニングについて、まとめて相談できます。さらに何度相談しても無料です。どんなささいなことでも大丈夫。オンライン相談もできますので、保険を検討している方はゼクシィ保険ショップにご相談してみてはいかがでしょうか?
※掲載の情報は2023年11月現在のものです。保険や税制、各種制度に関して将来改正・変更される場合もあります。手続き・届け出の方法も随時変わる可能性や、自治体により異なる場合があります。
RT-00558ー2311
よくある質問
- Q.今は健康だし、保険は不要?
-
ケガも病気もしない可能性はもちろんありますが、何も起きなかった場合ではなく、起きた場合に保険が必要なのかを検討してみましょう。ケガや病気の治療費だけではなく、万が一の時家族の生活を守るためのお金は足りるのかなども含め、今本当に保険は不要なのか、必要なのであればどんな保障が必要なのかを考えておくことが大切です。 貯蓄・資産形成としての保険もありますので、人生100年時代、これからのライフプランとそれに必要なお金、そしてもしもの時に備える保険について、考えておくことをおすすめします。
- Q.保険の相談は無料ですか
-
A.はい、相談は全て無料です。ゼクシィ保険ショップは、保険会社各社からの手数料で成り立っています。そのため、相談にいらっしゃるお客様からは一切相談料を頂いておりません。
- Q.保険の知識がなく、何を相談したらいかもわからないけど大丈夫ですか?
-
A.普段なじみのない保険の知識がないのは当たり前。保険の基礎から分かりやすく丁寧にご説明いたします。疑問に思ったことはお気軽にご質問ください。ゼクシィ保険ショップについてはこちら
- Q.保険会社で直接加入するより保険料が高くなったりしませんか?
-
A.同一の商品・保障内容であれば保険会社から加入する場合と保険料は同じですのでご安心ください。複数の保険会社の商品を比較しながら検討、契約までサポートさせていただきます。
- Q.相談に行ったら保険に入らなければいけませんか?
-
A.そのようなことはありません。まず相談だけしてみたい、という方もお気軽にご相談にお越しください。ゼクシィ保険ショップでは無理な勧誘や不要だと思う保険の提案などもいたしません。お客様一人一人に合わせてご提案させていただきます。
- Q.なぜゼクシィが保険相談サービス?
-
A.ゼクシィ読者への、ゼクシィに期待するサービスについてのアンケートで、お金や保険にまつわるサービスが上位ランクイン。そんなお客様の声からゼクシィ保険ショップが誕生しました。