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年末調整の保険料控除とは?申請可能な種類や方法、注意点を解説

年末調整の保険料控除とは?申請可能な種類や方法、注意点を解説

更新日:2024/1/29

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毎年、年末調整を行う際に保険料控除を申請できますが、控除の対象となる保険料の種類や申請方法が、よくわからないという人もいるのではないでしょうか?この記事では、年末調整の際、保険料控除を申請するのに知っておくと良い概要、控除の対象となる保険料の種類、申請方法、注意点についてわかりやすく解説します。「年末調整の保険料控除って、こういうことなんだ」とすっきり理解するために、ぜひお役立てください。

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    年末調整の「保険料控除」とは

    年末調整の「保険料控除」とは

    まずは、年末調整とはそもそも何か、また、その際申請できる保険料控除とはどういったものかを説明します。

    「年末調整」とはどんな制度か

    年末調整とは、給与や賞与から天引き(源泉徴収)された税額の年間の合計額と実際に支払うべき税額とを比較して、過不足を精算する手続きのことで、対象となっている人は、会社員や公務員などの給与所得者です。給与所得者でも次のような人などは年末調整の対象にはなりません。

    ・1年間の給与の収入金額が2000万円を超える人
    ・災害減免法により、給与に対する所得税および復興特別所得税の源泉徴収について徴収猶予や還付を受けた人

    年末調整では保険料控除が申請できる

    年末調整では、各種の保険料控除が受けられます。
    保険料控除を受けると、その年に支払った保険料の金額に応じて、一定額を所得金額から差し引くことができ、課税所得金額を減らすことができるため、税負担を軽減させることができます。年末調整において、所得金額から一定額を差し引くことができる所得控除は、生命保険料控除など15種類あります。

    年末調整で申請できる保険料控除の種類

    年末調整で申請できる保険料控除の種類

    それでは年末調整で申請できる保険料控除にはどのようなものがあるのでしょうか?具体的に見ていきましょう。

    1)生命保険料控除

    生命保険料控除とは、1月1日から12月31日までの1年間に支払った生命保険料の金額に応じて、所得金額から一定の金額が控除されるという制度です。
    一般の生命保険料、個人年金保険料、介護医療保険料が生命保険料控除の対象になります。生命保険料控除は、保険契約を締結した時期によって、「新制度」と「旧制度」に分かれます。新制度は2012年1月1日以後に締結した保険契約が対象で、旧制度は2011年12月31日以前に締結した保険契約が対象になります。
    新制度と旧制度では、生命保険料控除の対象となる保険の種類や控除額の上限が異なります。

    新制度では、一般生命保険料、個人年金保険料、介護医療保険料が対象となり、控除限度額は3つの合計で、所得税が12万円、住民税が7万円です(※)。
    旧制度では、一般の生命保険料、個人年金保険料が対象となり、控除限度額は2つの合計で、所得税が10万円、住民税が7万円です。

    新制度の生命保険料控除の控除額

    新制度の生命保険料控除について、3つの保険料控除それぞれの控除額(計算方法)をまとめると次のようになります。
    ※23歳未満の親族がいる場合の生命保険料控除(一般)の限度額について、所得税を4万円→6万円に拡充の見通し

    〈2012年1月1日以後に締結した保険契約〉

    〈2012年1月1日以後に締結した保険契約〉

    旧制度の生命保険料控除の控除額

    旧制度の生命保険料控除について、2種類の保険料控除の控除額(計算方法)をまとめると次のようになります。

    〈2011年12月31日以前に締結した保険契約〉

    〈2011年12月31日以前に締結した保険契約〉

    2)社会保険料控除

    社会保険料控除とは、1月1日から12月31日までの1年間に支払った社会保険料の金額に応じて、所得金額から一定の金額が控除されるという制度です。国民年金、厚生年金、国民健康保険、健康保険、介護保険などの保険料が社会保険料控除の対象になります。
    同一生計の配偶者や子ども、その他の親族の社会保険料も支払っていれば控除の対象になります。

    3)地震保険料控除

    地震保険料控除とは、1月1日から12月31日までの1年間に支払った地震保険料の金額に応じて、所得金額から一定の金額が控除されるという制度です。
    地震保険は火災保険とセットで契約しなければなりませんが、地震保険料控除の対象となるのは、地震保険の保険料のみです。

    地震保険料控除の対象になるのは、地震保険契約と旧長期損害保険契約です。2006年の税制改正により、2007年から損害保険料控除が廃止されました。しかし、経過措置として次の要件をすべて満たす契約は旧長期損害保険として地震保険料控除の対象になります。

    ①2006年12月31日までに締結した契約
    ②満期返戻金等のあるもので保険期間または共済期間が10年以上の契約
    ③2007年1月1日以後にその損害保険契約等の変更をしていないもの

    地震保険料の控除額

    地震保険料の控除額(計算方法)をまとめると次のようになります。

    地震保険料の控除額

    旧長期損害保険料の控除額

    また旧長期損害保険料の控除額(計算方法)をまとめると次のようになります。

    旧長期損害保険料の控除額

    4)小規模企業共済等掛金控除

    小規模企業共済等掛金控除とは、小規模企業共済法に定められた共済契約に基づく掛け金等を支払った場合に、その支払った金額について所得控除が受けられるという制度です。
    小規模企業共済、企業型確定拠出年金(企業型DC)、個人型確定拠出年金(iDeCo)、心身障害者扶養共済制度の掛け金が小規模企業共済等掛金控除の対象になります。
    その年に支払った掛け金の全額(上限あり)が所得金額から控除されます。

    年末調整で保険料控除を受けるための申請方法

    年末調整で保険料控除を受けるためにはどのような申請が必要となるのか、その手続きについて見てみましょう。

    保険料控除証明書を準備する

    まずは保険料控除証明書を準備します。保険料控除証明書は、加入している保険会社から、毎年10月以降に送付されます。送付時期は、加入している保険会社や加入した時期、保険料の支払方法などによって異なります。正確な送付時期が知りたい場合には加入している保険会社に確認しましょう。

    「給与所得者の保険料控除申告書」に記入する

    次に「給与所得者の保険料控除申告書」に必要事項を記入します。「給与所得者の保険料控除申告書」は勤務している会社から配布されます。控除対象となる保険について、保険料控除証明書の内容を確認しながら、必要事項を記入します。

    その他の年末調整書類と一緒に提出する

    指定された期日までに、「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」などの年末調整で必要となる他の書類と一緒に、保険料控除証明書と「給与所得者の保険料控除申告書」を提出します。

    年末調整で保険料控除を申請する際の注意点

    年末調整で保険料控除を申請する際の注意点

    年末調整で保険料控除を申請する際に、注意しておかなければならない点について確認しておきましょう。

    保険料控除証明書を紛失してしまった場合

    加入している保険会社から送付された保険料控除証明書を紛失してしまったら、どうすれば良いでしょうか?
    その場合には、保険会社へ連絡すれば再発行してもらうことができます。ただし、保険会社によって再発行にかかる期間や手続き方法は異なるので確認が必要です。

    記入ミスや漏れ・申告忘れがあった場合

    年末調整で申告した内容に記入ミスや記入漏れ、または申告を忘れてしまった場合には、どうすれば良いでしょうか?
    申告した内容に記入ミスや記入漏れがあった場合、年末調整の期限内であれば再提出をしましょう。期限を過ぎてしまった場合や申告を忘れてしまった場合には、確定申告をすることで保険料控除の適用を受けることができます。

    転職した際の年末調整の方法

    一年の途中で転職した場合には、新しい勤務先で年末調整をすることになります。
    その際には、前の勤務先が発行した源泉徴収票の提出が必要になりますので紛失しないようにしましょう。

    忘れずに保険料控除の申告を

    忘れずに保険料控除の申告を

    年末調整で申請できる保険料控除の種類やその申請方法などについてご紹介しました。
    所得税や住民税の負担を軽減できるお得な制度なので、忘れずに申請するようにしましょう。

    ゼクシィ保険ショップでは、家計・保険・ライフプランニングについて、まとめて相談ができます。さらに何度相談しても無料です。どんなささいなことでも大丈夫ですので、ぜひ一度相談してみてはいかがでしょうか?

    ※掲載の情報は2024年1月現在のものです。保険や税制、各種制度に関して将来改正・変更される場合もあります。手続き・届け出の方法も随時変わる可能性や、自治体により異なる場合があります。

    ■監修・文/酒井 富士子

    経済ジャーナリスト/金融メディア専門の編集プロダクション・株式会社回遊舎 代表取締役。
    日経ホーム出版社(現日経BP社)にて『日経ウーマン』『日経マネー』副編集長を歴任。
    リクルートの『赤すぐ』副編集長を経て、2003年から現職。「お金のことを誰よりもわかりやすく発信」をモットーに、暮らしに役立つ最新情報を解説する。

    RT-00567-2401

    よくある質問

    • Q.今は健康だし、保険は不要?
    • ケガも病気もしない可能性はもちろんありますが、何も起きなかった場合ではなく、起きた場合に保険が必要なのかを検討してみましょう。ケガや病気の治療費だけではなく、万が一の時家族の生活を守るためのお金は足りるのかなども含め、今本当に保険は不要なのか、必要なのであればどんな保障が必要なのかを考えておくことが大切です。 貯蓄・資産形成としての保険もありますので、人生100年時代、これからのライフプランとそれに必要なお金、そしてもしもの時に備える保険について、考えておくことをおすすめします。

    • Q.保険の相談は無料ですか
    • A.はい、相談は全て無料です。ゼクシィ保険ショップは、保険会社各社からの手数料で成り立っています。そのため、相談にいらっしゃるお客様からは一切相談料を頂いておりません。

    • Q.保険の知識がなく、何を相談したらいかもわからないけど大丈夫ですか?
    • A.普段なじみのない保険の知識がないのは当たり前。保険の基礎から分かりやすく丁寧にご説明いたします。疑問に思ったことはお気軽にご質問ください。ゼクシィ保険ショップについてはこちら

    • Q.保険会社で直接加入するより保険料が高くなったりしませんか?
    • A.同一の商品・保障内容であれば保険会社から加入する場合と保険料は同じですのでご安心ください。複数の保険会社の商品を比較しながら検討、契約までサポートさせていただきます。

    • Q.相談に行ったら保険に入らなければいけませんか?
    • A.そのようなことはありません。まず相談だけしてみたい、という方もお気軽にご相談にお越しください。ゼクシィ保険ショップでは無理な勧誘や不要だと思う保険の提案などもいたしません。お客様一人一人に合わせてご提案させていただきます。

    • Q.なぜゼクシィが保険相談サービス?
    • A.ゼクシィ読者への、ゼクシィに期待するサービスについてのアンケートで、お金や保険にまつわるサービスが上位ランクイン。そんなお客様の声からゼクシィ保険ショップが誕生しました。

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