20代生命保険料の平均月額はいくら?種類や保険の選び方を解説
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更新日:2024/7/30
社会人になり仕事にも慣れてくると、生命保険の加入を考える機会が増えてきます。「20代で加入する必要はある?」「加入するなら、保険料は月いくらぐらいかかる?」このような疑問がある人は多いのではないでしょうか。そこで本記事では、20代の人が生命保険を考える際に知っておきたい基礎知識や保険料の月額平均、ライフステージごとの保険の選び方などを解説していきます。ぜひ、参考にしてみてください。
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20代で知っておきたい保険の知識
20代で生命保険に加入する際は、保険の必要性や保険料の目安を知っておくことが大事です。詳しく見ていきましょう。
20代から加入した方がよい?
生命保険の保険料は病気や死亡リスクを基に決まります。そのため、健康リスクが低い20代は他の世代に比べて保険料が安くなる傾向があります。
「健康リスクが低いなら、保険は不要では」と思うかもしれません。しかし、保険の種類によっては保障を備えつつ、同時に将来必要な資金を形成できるものもあります。資産形成の一環で生命保険に加入するという方法もあるため、20代でも加入を検討する余地は十分あるでしょう。
生命保険は万が一に備えて加入する
生命保険は死亡時に保険金が出るものと思いがちですが、実際の種類は多岐にわたり、病気やケガなどさまざまなリスクに備えることができます。
収入がまだ不安定な20代には、収入減少リスクへの備えや、将来の資金準備ができる生命保険があります。ただし、保険会社によっても保険商品の内容は異なります。20代という年齢だけではなく、ご自身の収入や資産・家庭状況を踏まえた上で、リスクや目的に適した保険商品を選ぶといいでしょう。
20代の生命保険料の平均月額は?
公益財団法人生命保険文化センターの調査によると、20代の生命保険料の月額平均は約9000円です(※)。男性は9916円、女性は8000円となっており、男性については毎月1万円弱の保険料を支払っています。 生命保険料の平均月額は年代が上がるにつれて支払額が増えていき、50代をピークに減少していきます。
※参考:2022(令和4)年度 「生活保障に関する調査」(2023年3月発行)より
年間払込保険料・個人年金保険料(全生保)を月額に換算して記載
【ライフステージ別】20代で生命保険に加入するケース
生命保険に加入している20代は、実際にどのような保険に加入しているのでしょうか。ライフステージ別の加入ケースを紹介します。
20代独身
20代の独身者は、働けなくなったときのリスクに備えることが重要です。病気やケガで仕事を休めば収入は減少し、医療費も負担になるからです。
基本的には公的医療保険があるため、病気やケガで病院にかかっても自己負担額は3割負担で済みます。しかし、入院時の食事代や個室を希望した際の差額ベッド代、入院に伴う日用品の購入費等は公的医療保険の対象外です。収入が減少している中でこうした費用が積み重なるのは、独身者にとって大きな負担です。そこで公的医療保険にプラスアルファで民間の就業不能保険や医療保険に加入しておくと、経済的な負担に備えられます。
20代既婚
20代の既婚者は自身のことだけではなく、パートナーのことも考える必要があります。主に生計を担う人に万が一のことがあったり、病気やケガで働けなくなったりすれば、葬儀代や生活費など種々の負担が、もう一方のパートナーに重くのし掛かります。
そこで就業不能リスクに対応する就業不能保険や、万が一のリスクに対応する死亡保険を備えておくと安心です。死亡保険には終身保険や定期保険など複数の種類があるため、各家庭の今後のライフプランに合わせて選ぶといいでしょう。
20代子どもあり
20代で子どもを授かると、生命保険の必要性が一気に高まります。子どもの養育費や教育費を備えながら、一方で親に万が一のことがあった際の遺族保障も考えなければなりません。
従って、教育費を準備するための学資保険や、万が一の際に生活を保障する死亡保険があれば安心です。
20代におすすめの保険
20代といっても、独身者やDINKs、子どもがいる夫婦などさまざまな家庭があるため、おすすめの保険は各家庭の状況によって変わります。ここでは、20代で検討候補に挙がる保険を紹介していきます。各家庭にとって必要な保障をピックアップし、検討してみてください。
医療保険
病気やケガで入院したり、手術したりした際の医療費を保障する保険です。保障期間によって「定期型」と「終身型」がありますが、近年は終身型の医療保険が主流となっています。一般的に、医療保険には「入院給付金」「手術給付金」などの保障があり、以下のような計算式で給付金が決まるものが多くなっています。
入院給付金 | 手術給付金 | |
---|---|---|
計算式 | 1日当たりの入院給付金額×入院日数 | 1日当たりの入院給付金額×約款所定の給付倍率 |
計算例 | ・入院給付金額が1万円・入院日数が5日の場合
1万円×5日=5万円 |
・入院給付金額が1万円・約款所定の給付倍率が10倍の手術だった場合
1万円×10=10万円 |
上記の場合、5日間の入院と所定の手術で入院給付金5万円・手術給付金10万円と合計15万円の給付金を受け取れます。
がん保険
がん(悪性新生物)の保障に特化した保険です。保険商品によって保障内容は異なりますが、一般的ながん保険にはがんと診断確定時の「がん診断給付金」や、がんで入院した際の「がん入院給付金」、がんの治療目的で手術した際の「がん手術給付金」などがあります。保障の対象をがんに限定しているため、診断確定だけでまとまった診断給付金を受け取れたり、がんの入院給付金が無制限だったりする点が医療保険との違いです。がん通院給付金は、入院を伴わない通院でも保障の対象になる点も特徴です。
死亡保険
死亡保険は、遺族の葬儀費用や生活費など経済的リスクに備える保険です。20代で夫婦だけの場合でも、子どもがいる場合でも、葬儀やお墓関連の費用は大きな負担となります。
●葬儀費用の平均額:
・133.1万円(斎場利用料や火葬場利用料などの基本料、お布施、飲食費や返礼品込みの葬儀費用一式)
出所:株式会社鎌倉新書「第5回お葬式に関する全国調査(2022年)」
●お墓関連費用の平均額:
・お墓建立費用:170.7万円(墓地購入費を除く全国平均額)
出所:一般社団法人 全国優良石材店の会「第36回(2023)全国統一 全優石 お墓購入者アンケート調査結果」
葬儀やお墓にかかる費用はケース・バイ・ケースで大きく異なります。とはいえ、一般的には葬儀費用で133万円程度、お墓の建立費で170万円程度かかっているため、家族がいる人は数百万円の死亡保険を備えておくと安心です。
定期保険
一定の年数や年齢までといった期間を定めて保障する死亡保険です。保険期間を通して保険料が変わらない「全期型」と、更新のたびに保険料が再計算される「更新型」の2種類があります。一生涯の保障がある終身保険と比べて保険料が割安のため、手頃な保険料で高額な保障を備えたい20代に適しています。
終身保険
終身保険とは、被保険者が亡くなるまで保障が続く死亡保険のことです。定期保険のように更新や保障期間の終了といった概念がないため、保険料は加入時からずっと一定です。また、解約した場合には「解約返戻金」があるため、定期保険に比べて保険料は割高になる傾向があります。一方で、20代で加入しておけば、他の年代で加入するよりも保険料を抑えやすいため、資産形成の一環で加入する人もいます。
収入保障保険
収入保障保険とは、被保険者が亡くなった場合に、毎月10万円、15万円など決まった金額をお給料のような形で受け取れる死亡保険です。毎月決まった金額を継続して受け取れる仕組みが特徴ですが、希望すれば保険金を一括で受け取ることも可能です。定期保険の一種になるため、保障される期間や年齢には制限があります。
20代が生命保険を選ぶポイント
20代が生命保険を選ぶ際のポイントは、必要保障額や入院費です。詳しく見ていきましょう。
必要保障額をイメージする
死亡保険に加入する際は、各家庭における必要保障額を考えることが重要です。何か起きた際に必要なのは、葬儀代やお墓関連の費用なのか、それとも生活費なのか。
20代と一口にいってもライフスタイルやライフプランは各家庭で異なるため、最適な金額を確認することが大切です。なお、生活費として必要な金額の求め方は、「亡くなった後の必要生活費(支出)-亡くなった後の遺族の収入」で計算できます。
病気やケガで必要な入院費を知る
一般的に20代は健康リスクが低いとされています。しかし、生命保険は「確率が低いけれども、その事象が発生したら経済的に困ること」に備えるものです。20代とはいえ、突発的な病気やケガで入院したり、手術したりする可能性は誰にでもあります。
20代で医療保険や就業不能保険を考える際は、そのような事態が起きたときに「いくらあれば、仕事を休んでもしばらく生活していけるか」です。収入や貯蓄が十分ではない20代だからこそ、突発的なリスクに対する備えは重要となります。
20代は万が一のリスクに備える保険選びを
20代という収入や資産状況が不安定な年代に、生命保険を考える必要があるのかと思う人もいるでしょう。しかし、20代とはいえ病気やケガで入院・手術したり、万が一の事態が起きたりする可能性はゼロではありません。収入や資産状況が不安定だからこそ、リスクに対する備えがあれば安心できるはずです。
生命保険は死亡時に備えるものだけではなく、将来の資産形成になる商品も多くあります。
「資産形成をしつつ、万が一のリスクにも備えたい」など、多様な要望にあわせた商品展開があるため、何が必要かわからない人は保険のプロに相談してみるといいでしょう。
ゼクシィ保険ショップの窓口では、各家庭の資産状況やライフステージに適した保障をご案内できます。何度相談しても、相談料は無料です。「体調が悪い」「近くに店舗がない」「対面相談には抵抗がある」という人には、自宅で話せるオンライン相談もご利用可能です。気軽にご利用ください。
※掲載の情報は2024年7月現在のものです。保険や税制、各種制度に関して将来改正・変更される場合もあります。手続き・届け出の方法も随時変わる可能性や、自治体により異なる場合があります。
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