終身医療保険は必要?定期医療保険との違いや判断基準を解説

更新日:2025/5/7
終身医療保険とは、一生涯にわたって医療保障が継続する保険です。入院や手術の際に給付金が支払われるため、長期的な医療費の負担軽減が期待できます。この記事では、終身医療保険の加入を検討している方向けに、定期医療保険との違いを交えながら、特徴やメリット・デメリットをわかりやすく解説します。保険選びの参考にぜひご活用ください。
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「終身医療保険」とは?
終身医療保険は、契約期間に期限がなく、一度加入すると一生涯にわたり医療保障が続く保険です。加入時に設定した保障内容がそのまま維持され、年齢を重ねても保険料が変わらない点が特徴です。基本的には、解約返戻金がない掛け捨て型ですが、中には返戻金のあるタイプも存在します。終身医療保険の必要性を見極めるには、定期医療保険と比較しながら特徴を理解することが重要です。
「終身医療保険」と「定期医療保険」の違い
定期医療保険は、保障期間があらかじめ定められた医療保険です。加入時は保険料が比較的安く設定されますが、更新のたびに年齢に応じて保険料が上昇します。以下では、保障期間・保険料・解約返戻金という3つの観点から、終身医療保険と定期医療保険の違いを解説します。
保障期間(保険期間)
終身医療保険は、契約が続く限り一生涯にわたり保障が継続します。対して、定期医療保険は、10年や20年など一定期間のみ保障を受けられ、更新可能年齢に上限が設けられている場合がほとんどです。期間満了後は更新するかまたは保障が終了となります。
保険料
終身医療保険は、加入時に決まった保険料が一生涯変わりません。若いうちに加入すれば、長期間にわたり低い保険料で安心できます。一方、定期医療保険は、更新のたびに契約時の年齢に応じた新しい保険料が設定され、年齢を重ねるほど保険料が上がります。
解約返戻金
終身医療保険は基本的に掛け捨て型で、解約返戻金がない商品が一般的です。ただし、返戻金が支払われる特約付きの商品も登場しています。一方、定期医療保険には解約返戻金の仕組みがなく、保険期間中に解約しても返戻金は受け取れません。
終身医療保険の支払い方法は2種類
終身医療保険の保険料支払いには、「終身払い」と「短期払い(有期払い)」の2種類があります。以下でそれぞれ解説します。
終身払い
終身払いとは、保険料を生涯にわたって支払い続ける方法で、月払いや年払いで一定額を継続して支払います。保険料は加入時に決定した金額が原則として一生涯変わらず、長期的な家計管理がしやすいのが特徴です。ただし総支払額が増える可能性がある点は注意が必要です。
短期払い(有期払い)
短期払いは、契約時に定めた一定年数や、60歳や65歳など一定年齢までに保険料の支払いを完了させる方法です。1回当たりの保険料は終身払いより高めに設定されていますが、払込期間終了後は追加負担なく生涯保障が継続します。
終身医療保険のメリット・デメリット
終身医療保険は、生涯にわたる安定した医療保障が得られる一方、保険料負担や見直しの難しさなどの注意点もあります。以下でメリットとデメリットを解説します。
メリット
終身医療保険のメリットとして、まず一生涯の保障継続が挙げられます。一度契約すれば生涯にわたって保障が継続し、更新手続きや保険料見直しの心配がありません。保険料が加入時に確定し、その後変わらないため、長期の家計管理がしやすい点も魅力です。
また支払期間を選択できる柔軟性も特徴的で、短期払いを選べば若いうちに保険料支払いを完了でき、老後の負担を軽減できます。さらに、一部商品では解約返戻金制度を利用でき、資産形成の側面も兼ね備えています。
デメリット
デメリットとしては、若い時期に終身型を選ぶと、同じ保障内容の定期型に比べて保険料が割高になる点が挙げられます。また、保険料は一生涯払い続けるか、短期払いにすると期間中の負担が重くなるため、ライフプランに合わない場合があります。
保障内容の変更や見直しが難しく、市場環境の変化や医療ニーズの変化に柔軟に対応しづらい点も注意が必要です。さらに、長期契約で固定された保険料はインフレに弱く、将来の実質的なメリットが変動する可能性があります。
終身医療保険が必要かを判断するポイント
終身医療保険が必要かは、保障継続性と将来の保険料負担を踏まえ、自分のライフプランや資金状況に応じて判断しましょう。
生涯にわたり保障を受けたいか
終身医療保険は、一度加入すれば契約者が亡くなるまで保障が途切れず続きます。定期医療保険でも更新を重ねて長期間の保障は可能ですが、更新できる年齢に制限があるケースが多く、80歳や90歳まで保障が継続するとは限りません。長期的な医療保障を早期に確保したい場合や、更新時の保険料上昇リスクを避けたい場合には、終身医療保険が適しています。
老後の保険料を軽減したいか
老後の経済的な負担を抑えたい場合は、支払期間を短縮できる終身医療保険の短期払いを検討すると良いでしょう。若い時期に一定期間で支払いを終えられるため、定年退職後の収入減少期には保険料支払いの心配がなくなります。特に年金生活に入ると収入が大幅に減るケースが多いため、短期払いが選べる終身医療保険は有効な選択肢になるでしょう。
終身医療保険に向いている人の特徴
終身医療保険は、長期的に安定した収入が見込め、将来の保険料上昇リスクを回避したい方に向いています。家計に余裕があり、若いうちに保険料を確定させておきたい方や、子どもが小さい時期に家族への経済的負担を軽減したい方にも適しています。また、定年後も保障の継続を重視する方や、資産形成を兼ねて解約返戻金付きプランを活用したい方にもおすすめです。
終身医療保険に向いていない人の特徴
終身医療保険は、長期的な保険料支払いが前提となるため、現在の収支に余裕がない方や、一定期間のみの保障で十分と考える方には向いていません。ライフステージや保障内容を頻繁に見直したい方は、更新時に保障内容や保険料を見直せる定期医療保険の方が、柔軟性があります。また、短期的なけがや病気に備えたい場合や、老後の家計をシンプルに保ちたい場合でも、定期保険の方が適していると言えます。
ライフプランに合った保険選びを
終身医療保険は、一度加入すれば生涯にわたり保障が続き、保険料も加入時に固定される点が最大のメリットです。定期医療保険と比較すると、保険料は若い時期にやや高めですが、更新時の保険料上昇リスクを避けられます。支払い方法は終身払いと有期払いがあり、ライフステージや家計状況に応じて選択可能です。メリット・デメリットや向き不向きポイントを踏まえ、ライフプランに合った保険を選びましょう。
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※掲載の情報は2025年4月現在のものです。保険や税制、各種制度に関して将来改正・変更される場合もあります。手続き・届け出の方法も随時変わる可能性や、自治体により異なる場合があります。


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