保険の「終⾝」とは?死亡保険(⽣命保険)の種類は「終⾝」と「定期」の2つ
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更新日:2022/5/27
「終⾝型保険」とは死亡保険(⽣命保険)の⼀種。その名の通り、⼀⽣涯保障が続くタイプの保険で、しばしば「定期型保険」との対⽐で語られます。この記事では、「そもそも死亡保険(⽣命保険)とは?」という話から、終⾝保険の特徴やメリット・デメリット、定期保険との⽐較など、詳しく説明していきます。ぜひ保険を選ぶ際に参考にしてください。
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保険の「終⾝」とは?
死亡保険(⽣命保険)の種類の1つ
保険の「終⾝型」とは死亡保険(⽣命保険)の⼀種です。死亡保険(⽣命保険)には、このほかに「定期型」があります。以下ではまず、「死亡保険」「終⾝型保険」「定期型保険」それぞれについて解説します。
死亡保険(⽣命保険)とは
死亡保険とは、被保険者(保険が掛けられている⼈)が何らかの理由で亡くなった場合、または⾼度障害状態になった場合に、受取⼈(遺族など)に対して保険⾦が⽀払われる保険です。しばしば⽣命保険とも呼ばれます。加⼊してすぐに⾼額な死亡保障を準備できる点などが死亡保険(⽣命保険)のメリットです。
死亡保険(⽣命保険)の保険⾦は、例えば遺(のこ)された家族の⽣活費や⼦どもの学費、葬儀費⽤やお墓代に充てることができます。養っている配偶者や⼩さな⼦どもがいる⼈に向いていると⾔えます。
上述した通り、死亡保険(⽣命保険)には「終⾝型」と「定期型」があります。それぞれメリット・デメリットがあるため、⾃分に合ったタイプを考えると良いでしょう。
この他、医療保険にも終⾝型・定期型の2つがあります。医療保険は、病気やケガをしたときの⼊院・⼿術等にかかる医療費に対する備えとして加⼊する保険です。現在加⼊している保険の状況などを踏まえた上で、⾃分が検討しているのは⽣命保険なのか医療保険なのかをきちんと認識しておく必要があります。
終⾝型死亡(⽣命)保険の特徴
終⾝型死亡(⽣命)保険は、その名の通り⼀⽣涯にわたって保障が続くタイプの保険です。
定期型のような契約の更新がないため、基本的に保険料は加⼊時のままというのが特徴です。
途中で解約した場合には、契約からの経過期間に応じた「解約返戻⾦」が受け取れます。保険と貯蓄性の両⽅の機能を備えている保険だと⾔えます。ただし貯蓄性がある分、定期型と⽐べると保険料は割⾼になる点には注意が必要です。
⼀⼝に終⾝型と⾔っても「低解約返還⾦型終⾝保険」、「積⽴利率変動型終⾝保険」、「変額保険」、「外貨建て終⾝保険」などいくつか種類があり、それぞれに特徴があります。
さらに終⾝型の保険料にはいくつかの⽀払い⽅法があります。「有期払い」は⼀定の年齢や期間で保険料の⽀払いが満了するタイプで、「終⾝払い」は、加⼊中はずっと保険料を⽀払う必要があります。
終⾝型保険のメリット
終⾝型保険の第⼀のメリットは保障が⼀⽣涯続くということ。終⾝型に加⼊し続ければ、遺された家族などの保険⾦受取⼈は必ず死亡保険⾦を受け取ることができます。
もう⼀つのメリットとして、万⼀の際の保障だけでなく、解約返戻⾦が受け取れるため貯蓄性も兼ね備えているという点が挙げられます。⽀払期間や商品によっては⽀払った保険料の総額よりも解約返戻⾦が多くなる場合があり、貯蓄代わりに加⼊することができます。
また、⽣命保険の契約者と被保険者が同⼀⼈物で、死亡保険⾦を⼦どもなどが受け取った場合は遺産の総額に含まれますが、死亡保険⾦には⾮課税限度額があるため、⼀定額までは⾮課税となります。
終⾝型保険のデメリット
終⾝型保険は貯蓄性があるタイプの保険ですが、その分定期型に⽐べると保険料が割⾼になるのがデメリットです。ライフステージによってはより割⾼になる場合があります。そのため⼤きな保障を求める場合、保険料の負担も⼤きくなります。また、契約の更新がないため、保険の⾒直しを柔軟に⾏いにくいというのもネックです。
解約返戻⾦は契約からの経過期間に応じた額になりますが、保険料の払込期間が短い場合は、受け取れる解約返戻⾦額は⽀払った保険料より⼤幅に少なくなる可能性がある点も注意が必要です。
終⾝型保険はどのような⼈に向いている?
保険料が多少割⾼になっても⼀⽣涯の保障を確保したいという⼈には終⾝型がオススメです。また、貯蓄性があるため、将来に向けて貯蓄をしたい⼈も終⾝型を検討すると良いでしょう。⼦どもの学費や⽼後資⾦など、解約払戻⾦はさまざまに活⽤することが可能です。
定期型死亡(⽣命)保険の特徴
定期型死亡(⽣命)保険は加⼊時に定めた⼀定期間だけを保障する保険です。保険期間の設定⽅法は、「10年」「15年」などの年数による「年満了」と、「60歳まで」「70歳まで」など年齢による「歳満了」の2パターンです。
定期型は満期保険⾦などが受け取れず、貯蓄性がない「掛け捨て」が基本です。解約返戻⾦が受け取れるタイプもありますが、あるとしても少額の場合がほとんどです。
終⾝型と同様、定期型死亡(⽣命)保険にもいくつかが種類があります。「収⼊保障保険」や「逓減定期保険」などが代表的です。
定期型保険のメリット
定期型は保障期間を区切ったタイプの保険で、その分終⾝型に⽐べて保険料を少なく抑えられるのがメリットです。また1年・5年・10年など保険期間を選べるため、保障が必要になる特定の時期に加⼊するなど、ニーズに合わせて効率良く必要な保障が得られます。
さらに、たいていの場合解約返戻⾦がないため、保険の⾒直しを考えやすいという特徴があります。そのため、ライフステージの変化に合わせてその都度必要な保障を得ることが可能です。
定期型保険のデメリット
年満了の定期型保険は、⼀定の保険期間が終わると原則⾃動的に更新される仕組みになっています。⼀般的に年齢が⾼くなるほど更新の際の保険料は⾼くなるため、更新するたびに保険料が上がるのが定期型のデメリットです。そのため契約した保険期間の後も保障が必要という場合には注意が必要です。
また、⼀般的に更新限度となる年齢が定められており、それ以降は更新できない仕組みになっています。そのため終⾝型とは異なり、⼀⽣涯の保障を得ることはできません。
基本的には掛け捨てのため、払い込んだ保険料は戻ってきません。それがもったいないと感じる⼈にはこの点もデメリットと⾔えます。
定期型保険はどのような⼈に向いている?
まだ若く⾼額な保険料を⽀払うのが難しい場合など、⼤きな保障が必要だが保険料の負担は抑えたい⼈にはオススメです。
また特定の期間に保険を⼿厚くすることができ、必要な時期に必要なだけの保障額を備えるため、⼦どもが⼩さい時期などピンポイトで⼤きな保障を得たいという⼈にも定期型は向いていると⾔えます。
終⾝型保険と定期型保険、どちらを選んだらいい?
終⾝型保険と定期型保険のどちらを選ぶべきかは、タイミングや加⼊⽬的などによって異なります。以下では、終⾝型保険と定期型保険を選ぶ際に考えるべきポイントを解説していきます。
ライフステージや⽬的、経済状況に合わせて選ぶ
終⾝型保険と定期型保険では双⽅ともにメリット・デメリットがあるため、どちらが良いかを⼀概に⾔うことはできません。終⾝型の場合、貯蓄性があるという⻑所がある⼀⽅で、その分保険料は割⾼になります。対して定期型は、少ない保険料で⼤きい保障を備えられますが、掛け捨て型で貯蓄機能は基本的にありません。
両者のこうした特徴の違いを理解した上で、⾃分の置かれているライフステージや加⼊⽬的、経済状況などに合ったタイプに⼊ることが⼤切です。またライフステージが変化するたびに、きちんと⾒直すことも重要です。
さらにライフステージや家族構成、経済状況などによって死亡保険で備えておきたい保障額が変わります。以下ではその考え⽅を具体的に⾒ておきましょう。
⼤きな保障額が必要だと考えられるケース
独⾝ 1 ⼈暮らしであれば⼤きな死亡保障は必要ありませんが、結婚して養う家族ができた場合、家族に⽣活費を遺すことを考える必要があります。特に⼦どもが⽣まれれば、⼦どもが独⽴するまでの間⼤きな保障額が必要となるでしょう。
それほど⼤きな保障額を必要としないと考えられるケース
住宅購⼊時に団体信⽤⽣命保険に加⼊すると、万が⼀のときには住宅ローン返済が不要になるため、住宅購⼊前より必要な死亡保障は減少すると考えられます。さらに、⼦どもが独⽴すれば学費や⼦どもの⽣活費は必要なくなりますし、定年退職後は預⾦が⼗分にあれば、死亡保障はなくても問題ない場合もあります。
両⽅を組み合わせて利⽤する⽅法もある
必ずしも終⾝型と定期型どちらかに絞る必要はなく、両⽅を組み合わせて活⽤することも可能です。例えば⾃分の葬儀費⽤などを終⾝保険で準備しつつ、万⼀の際の教育費や遺された家族の⽣活費は収⼊保障保険で確保するなど、両者をうまく組み合わせることで適切な保障が得られる場合もあります。
【まとめ】それぞれの特徴を理解して最適な保険選びを
死亡保険(⽣命保険)の終⾝型と定期型はそれぞれにメリット・デメリットがあります。両者の特徴を理解した上で、⾃分にはどちらに向いているのかをきちんと判断することが重要です。
保険選びは、保障内容や保障期間、最適な保険料の⽀払額など、検討すべき要素がたくさんあります。⾃分に最適な保険選びが難しいという場合はプロに相談するのをお勧めします。
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※掲載の情報は2022年5⽉現在のものです。保険や税制、各種制度に関して将来改正・変更される場合もあります。⼿続き・届け出の⽅法も随時変わる可能性や、⾃治体により異なる場合があります。
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