医療保険
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更新日:2020/10/26
入院や手術で医療費が多くかかってしまったときのリスクに備えるための保険が「医療保険」です。ここでは、医療保険に加入することでどんな保障を受けられるのか、なぜ必要なのか、どう選べばいいのかを解説します。
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病気やけがに備える保険
医療保険でどんな保障が得られる?
医療保険とは、病気やけがでの入院、所定の手術を受けたときなどに入院給付金や手術給付金が受け取れる保険です。
入院給付金については、1日当たり5000円、1万円など、あらかじめ入院1日当たりいくら受け取れるかを選んで契約します。入院すると、入院給付金日額×入院した日数分支払われるのが一般的。入院給付金日額5000円の保険で7日間入院した場合、5000円×7日間=3万5000円を受け取れるという計算です。
一方、手術給付金は、手術にかかった実際の費用ではなく、入院給付金日額に一定の給付倍率を掛けた金額が支払われるのが一般的。入院給付金日額が5000円で、手術給付金はその20倍という医療保険を選んだ場合、5000円×20倍=10万円を受け取れるという計算です。
なぜ医療保険が必要?
日本の公的医療保険は世界的に見ても充実しており、実質的な負担は多くの場合3割(年齢や収入によって1~2割)となっています。また、多額の医療費がかかった場合、保険治療の範囲内であれば、一定の金額を超えた部分が戻ってくる高額療養費制度もあります。
しかし、長期の入院や手術の種類によっては、公的医療保険だけではその費用を賄えない場合があります。
女性の場合は女性特有の婦人科系の病気のリスクがあったり、働き盛りの男性も病気やけがはいつ襲ってくるか分かりません。また、特に病気やケガのリスクが高まる高齢者は、治療も長引きがちです。
医療保険に加入しなくても十分な貯蓄があるという場合は、無理に加入する必要はないかもしれません。ただし、医療保険の保険料は、契約時の年齢が上がるほど高くなります。現在は医療保険の必要性をさほど感じていないとしても、高齢になったときのリスクを見越して加入を検討しておくのも一つの手です。
医療保険の選び方
医療保険を選ぶ際には公的医療保険の内容を知ることが大切です。また、いざというときに医療費を賄えるほどの貯蓄があるかどうかもポイント。公的医療保険や貯蓄で不足する部分を医療保険で賄うと考えて、必要な保障を検討しましょう。
医療保険には大きく分けて定期型と終身型があります。定期型は一定の期間(または一定の年齢まで)を保障するタイプで更新のたびに保険料がアップします。一方、終身タイプは保障が一生涯で、定期型よりも保険料は割高ですが、加入時から保険料が変わりません。
どちらを選べばいいかはケースバイケース。高齢になったときを考えると、更新時に保険料が高くなったり、80歳以上は更新できない場合があるなどの定期型よりも、一生涯の保障を得られる終身を選ぶ方がいいかもしれません。
そのほかに、切迫早産や帝王切開といった出産のリスクに備えて、定期型に加入して一時的な保障を得るという方法もあります。
また、加入する保険の特徴もしっかり確認を。保険によっては入院5日目からしか入院給付金が支給されず、日帰りや1泊2日などの短期入院には対応していない場合があります。短い期間でも保障が欲しい場合は注意が必要です。
それ以外に、1回の入院の給付限度日数がどれぐらいかもチェック。60日までを限度とする60日型が一般的ですが、120日の長期間を選べたり、逆に30日間など短いものを選べるものもあります。
どんな特約を付けられるかなど、カスタマイズのしやすさも選ぶ際のポイントになります。
わからないことは気軽に保険会社に問い合わせて、必要な保障を見極めましょう。
※掲載の情報は2020年9月現在のものです。保険や税制、各種制度に関して将来改正・変更される場合もあります。手続き・届け出の方法も随時変わる可能性や、自治体により異なる場合があります。
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