出産前に準備しておくべきことは?必要なアイテムまで徹底解説!
更新日:2021/6/25
妊娠から出産までの期間には、やっておくこと、買っておくものがたくさんあります。そこで、出産前にやること、準備しておきたいアイテムをご紹介。赤ちゃんを迎えたときに万全の状態でいられるよう、ぜひこの記事を参考にしてください。
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出産前に準備しておくことリスト
手続き系の準備
母子健康手帳(母子手帳)を受け取る | 市区町村役場または保健センターで交付してもらう。 |
産前産後休暇(産休)取得の準備 | 出産予定日6週間前から産前休暇が取れる。産後8週間は原則働けない。産休予定について勤務先と相談しておく。 |
出産育児一時金・出産育児付加金の確認 | 産院で出産育児一時金の受け取り方を確認しておく。/勤務先に出産育児付加金の有無を確認しておく。 |
出産手当金の確認 | 勤務先の健康保険の被保険者期間が1年以上あるなど条件があるので、対象かどうか確認しておく。 |
育児休業給付金の確認 | 雇用保険の加入者で条件があるので、対象かどうか確認しておく。 |
失業給付金の確認 | 出産を機に仕事を辞めて、その後再就職したいという場合は、「失業給付金」の申請を。出産の場合、最長3年間の受給延長があり。 |
・母子健康手帳(母子手帳)をもらう
母子健康手帳(以下、母子手帳)は、妊娠した本人の体調や赤ちゃんの成長を記録する大切なもの。母子手帳を持っていることで受けられる助成やサービスもあるので、必ずもらいましょう。たいていの場合、担当のお医者さんから「そろそろ母子手帳をもらいに行ってください」と言われますので、そのタイミングで入手しておきましょう。
母子手帳は住民登録している市区町村役場や保健センターで受け取ります。その際「妊娠届」が必要になるので、役場の窓口で受け取ったりホームページからダウンロードするなどして、必要事項を記入して提出しましょう。
妊娠届以外にも、本人確認書類(免許証やパスポートなど)、マイナンバーカード(個人番号)、産婦人科の診察券などが必要になります。住んでいる地域によって必要なものが多少変わる場合があるので、あらかじめ役場に必要なものを確認しておくとスムーズです。
・産前産後休暇(産休)取得の準備
出産予定日の6週間前(多胎児は14週間前)から産前休暇が取得できます。会社は法律上、産前休業を拒むことはできません。体調を見て、必要に応じて休暇を取得しましょう。
また、出産翌日から8週間は原則働くことができません(医師が認めた場合のみ産後6週間経過後から就業可能)ので、ゆっくりと身体を休めつつ育児することができます。
なお、会社側は、従業員の産前産後休暇の取得に応じて「産前産後休業取得者申出書」を年金事務所に提出し、社会保険料の免除を受けられるよう手続きします。こういった手続きや産休中に業務が滞らないよう、いつまで休みを取得する予定なのか、出産予定日や実際に出産した日を報告するなど、勤務先と確認を取り合うようにしましょう。
・出産育児一時金・出産育児付加金の確認
「出産育児一時金」は、妊娠4カ月(85日)以降での出産で受け取れる給付金で、金額は子ども1人につき42万円(産科医療補償制度に加入していない産院での出産は40万4000円)です。会社員や会社員の扶養者は勤務先の健康保険組合から、自営業者は国民健康保険から給付されます。
受け取り方は、「直接支払制度」と「受取代理制度」の2種類あり病院によって違います。ほとんどの場合は直接支払制度で、退院時には給付金との差額分だけを支払うだけで済みます。また、勤務先や自治体によっては、出産育児付加金として数万円が支給されることもあります。病院には出産育児一時金の受け取り方を、勤務先・自治体には出産育児付加金の有無を確認しておきましょう。
・出産手当金の確認
自分で働いて勤務先の健康保険に加入し、保険料を支払っている人で、妊娠4カ月(85日)以降での出産の場合、「出産手当金」の対象になります。金額は日給の3分の2相当額×産休として休んだ日数分で、原則、出産予定日の42日前~出産後56日目までの98日間まで対象になります。条件に合致すれば契約社員やパートも対象になるので、まずは勤務先に確認を。
出産手当金を受け取るには、産休に入る前に勤務先や健康保険組合のホームページなどから「健康保険出産手当金支給申請書」を入手し、必要事項を記入します。産休中に病院にも記入してもらい、産休明けに勤務先に提出しましょう。
・育児休業給付金の確認
産休後から赤ちゃんが1歳になるまでは育児休業(育休)が取得できます。この期間中に雇用保険から受け取れるのが「育児休業給付金」です。対象は、雇用保険に加入していて、育休前の2年のうち1カ月に11日以上働いた月が12カ月以上あるなどの条件を満たした人。出産後も仕事を続けることが条件で、妊娠を機に退職した場合は給付対象になりません。
金額は、育休開始~6カ月までは休業開始時の給料の67%が、6カ月以降は、50%になります。申請には育児休業給付支給申請書などが必要です。産休前に手続きなどについて勤務先に確認しましょう。
・失業給付金の確認
出産を機に仕事を辞めて、その後に再就職したいという場合は、「失業給付金」の申請をしましょう。対象は、退職の日以前1年間に働いていた日数が14日以上ある月が通算6カ月以上あり、雇用保険に加入していた人です。
失業給付金は通常、退職してから1年以内に受給期間が終わります。ただ、妊娠・出産が理由での退職の場合、申請すれば、受給期間をプラス3年間(子どもが満3歳の誕生日を迎えるまで)延長できます。
いくらもらえるかは、働いた期間や退職理由、年齢によっても変わります。そのため、妊娠で退職して、その後働く意欲がある場合はハローワークに問い合わせを。手続きや受給額について確認をしましょう。
その他の準備
ここまで解説した手続き以外に、以下のような準備もあります。
出産する病院を選ぶ | 妊娠前後早めにリサーチ開始。里帰り出産の場合は現地に行って直接相談するのがおすすめ。 |
陣痛タクシーに登録 しておく |
365日24時間対応で、妊婦に慣れた運転手が付いてくれるので安心。 |
・出産する病院を選ぶ
妊娠が判明したら、出産する産院を決める必要があります。初診の病院で決めたり、別の病院にしたり、人によっては里帰り出産をしたいというケースもあるでしょう。人気のある産院は分娩(ぶんべん)予約がすぐ埋まってしまうことも多いので、家族とも相談し、早めに分娩予約を取るのがおすすめです。
・陣痛タクシーに登録しておく
陣痛や破水したときなど、一般的なタクシーだと「万一のことがあったときに対処できない」などと、乗車拒否をされてしまうこともあります。そこで、妊婦への配慮が行き届いた「陣痛タクシー」のサービスがあるタクシー会社を利用する手も。利用にはあらかじめ登録が必要なので調べてみましょう。
出産前に準備しておきたいベビー用品
次に、出産前に準備しておきたいベビー用品をご紹介します。事前準備が必須なものもあれば、人によっては使わない、後から様子を見ながら入手しても良い場合もあるので、これを参考にしていただき、自分でリスト化するのがおすすめです。
・ベビー服
赤ちゃんは、体温は大人よりも高めで、肌はデリケート。見た目重視で選ぶと失敗することもあります。また、肌着の場合、丈の短い短肌着、丈の長い長肌着、股部分にスナップの付いたコンビ肌着など種類も多く、初産だと悩みがち。
ベビー服は生まれた季節でも準備すべきものが変わるので、先輩ママの意見を聞いたり、ベビー服売り場のプロ販売員に相談するなどして選ぶのがおすすめです。
肌着 | 新生児の基本のサイズは50〜60㎝。吐き戻しやおむつ替えなどで洗濯頻度も高いので最低5~6枚は準備。 |
ロンパースなど外出着 | 健診などで外出するときのために、ロンパース、ドレスオール、ツーウェイオール、カバーオール、おくるみなどから準備。 |
靴下 | 室内で適温の場合は基本的に不要。寒さ対策のために数足準備しておく。 |
スタイ | いわゆる「よだれかけ」のこと。よだれの量に個人差があるため、1枚買っておいて産後に様子を見て追加してもOK。 |
・おむつ替えグッズ
赤ちゃんの成長は早く、最初はあっという間におむつのサイズが変わります。収納スペースも取るので、あまり買いだめせずに必要に応じて買い足していくのが◎。おしり拭きなども、今はネット注文で早ければ翌日に届くので大量のストックは不要。使用済みおむつのにおい対策についても考えておきましょう。
新生児用おむつ | 新生児サイズのおむつの使用期間は1カ月ほど。成長に応じてサイズが変わるので、買いだめはしない方が無難。 |
おしり拭き | おしっこやうんちで毎日使うものの、使い心地は実際に使わないとわからないので、最初は1~2パックの準備でOK。 |
おむつ用ゴミ箱 | 燃えるゴミの日までの防臭対策に購入するのも手。防臭ビニール袋や消臭剤を活用する方法もある。 |
・授乳グッズ
哺乳瓶は合う・合わないもあるので、まず1本買っておいて、赤ちゃんが嫌がるようなら買い換えるのが無難。母乳パッドや搾乳機は母乳の出などでも変わるので、産後に必要に応じて買うことにしても大丈夫です。
哺乳瓶・消毒セット | 粉ミルクか母乳かでも変わるが哺乳瓶は1~3本ほど準備。免疫力に合わせて6カ月頃までは消毒するのが一般的。 |
母乳パッド | ブラジャーの内側に入れて母乳が下着や服に染み付くのを防ぐ。使い捨てタイプや布タイプがある。 |
搾乳機 | 母乳がたまったときなどに使う。使わなかったというママもいるので、必要だとわかってから買ってもいい。 |
・おふろグッズ
汗っかきの赤ちゃんにお風呂(沐浴<もくよく>)は欠かせません。ベビーバスやベビーソープはしっかり準備しておきましょう。沐浴ガーゼや湯温計は必要に応じて準備して。
ベビーバス | 赤ちゃんを(沐浴)させるとき、生後0~3カ月ぐらいまで使うことが多い。プラスチック製やビニール製など。 |
ベビーソープ | 大人用のボディソープは刺激が強いので、低刺激のベビーソープを準備するのがおすすめ。泡タイプが便利。 |
沐浴ガーゼ | 赤ちゃんを沐浴させるときに使うガーゼ。赤ちゃんがベビーバスの中で滑らないように使ったり、せっけんを洗い流したりするのに役立つ。 |
湯温計 | 沐浴の湯温は一般的に大人が入浴するよりぬるめの38℃が適温とされていて、湯温計はお湯の温度を測るのに役立つ。 |
・ケアグッズ
赤ちゃんを清潔に保つためのグッズは、どれもドラッグストアで買えます。爪は、伸びたままだと赤ちゃんが自分自身を傷つけることもあるので、週1回程度を目安に切りましょう。
ガーゼ | 口周りや目の周りを拭いたり、生えたばかりの乳歯のお手入れなど、幅広く使える。 |
綿棒と消毒液 | 退院直後はへその緒が柔らかくて細菌感染の原因に。生後5~10日ほどで乾燥するので、自然に取れるまでは消毒を続ける。 |
爪切り | 赤ちゃんの爪は小さく柔らかいので生後6~9カ月ごろまでは赤ちゃん用のはさみを使用。はさみ型が安心。 |
・お出掛けグッズ
生後28日までの新生児は、外出は避けるべきとされていますが、それを過ぎたら外出することも少しずつ増えていくでしょう。下記のおでかけグッズは値段が高いのもあり、産前にじっくり検討したいところ。早めにリサーチを始めましょう。
チャイルドシート | 自家用車に赤ちゃんを乗せるならマストで準備。さまざまな種類があり、購入だけでなくレンタルを利用する方法もある。 |
ベビーカー | A型、B型、AB型、3輪タイプなど種類はさまざま。金額もまちまちなので、早めにリサーチしておく。 |
抱っこひも | 首が据わる新生児~2,3歳ごろまで使えるものが一般的。キャリータイプ、スリングタイプなどがある。 |
・おやすみグッズ
赤ちゃんの寝かせ方は家庭によってまちまち。ベビーベッドで寝かせたり、大人と同じ部屋でベビー布団を置いて寝かせる場合も。ただし、寝返りの打てない新生児と大人用の布団で添い寝をするのは、窒息などのリスクを伴うためおすすめできません。事故が起きないよう、赤ちゃんの寝かせ方や準備は慎重に考えましょう。
ベビーベッド | 2歳ぐらいまで使用できる赤ちゃん用のベッド。レンタルを使う方法も。 |
ベビー布団 | ベビーベッドと一緒に使ったり、床に敷いて使ったりする。 |
一緒に寝る | 大人と一緒に寝るにはリスクもあるので注意する。 |
入院時に必要な準備リスト
続いて、出産で入院するときに準備しておきたい書類やグッズを見ていきます。これらは、いざというときに「無くて困った!」とならないよう、確実に準備しておくことが大切です。入院期間は正常分娩の場合6日間(産後5日目退院)、帝王切開の場合8日間(産後7日目退院)が一般的。長めの入院生活を快適に過ごすために、このリストにはなくても自分にとって必要なものがあれば、準備しておきましょう。
・書類
入院に当たり絶対に必要な母子手帳、診察券、健康保険証、印鑑などは、出産予定日が近づいたらバラバラに置いておかず、ひとまとめにしてどこにでも持ち歩くようにすると、いきなり陣痛が来てしまった!なんていうときも安心です。
- 母子手帳
- 診察券
- 健康保険証
- 印鑑(急な手術などに備えて) など
・ママ用品
入院する本人が使うグッズもしっかり準備をしましょう。ここに挙げたのは代表的なもので、産院によってはパジャマやスリッパなどを支給してくれる所もあるようです。帝王切開で入院が長い場合、数を多めに準備しておく方がいいなど個人差があるため、事前にどんなものを準備すればいいか、産院や周囲の先輩ママなどに聞いて揃えておくのがおすすめです。
- マタニティーパジャマ(前開きのもの2~3着)
- 産褥(さんじょく)ショーツ(股部分が開閉できるもの2~3枚)産褥パッド(悪露<おろ 子宮から排出される血液を含む分泌物>)を受け止めるパッド
- スリッパ、ソックス
- 授乳用ブラジャー(カップが開閉できるもの)、母乳パッド
- コップ・箸・スプーンなど食器類
- ビニール袋
- バスタオル、タオル
- 洗面用具(洗顔料、シャンプー&リンス、歯ブラシなど)、基礎化粧品
- 筆記用具 など
・ベビー用品
赤ちゃんが生まれて、家に連れて帰るときに使うグッズも必要です。肌着やおくるみ、バスタオル、おむつなど必需品を一揃えしておくほか、退院記念としてセレモニードレスを着せたいといった希望があれば、そういったものを準備しておくのもいいでしょう。
- 肌着、おくるみ(バスタオルでも代用可)
- おむつ
- ガーゼハンカチ
- セレモニードレスなど
- チャイルドシート(自家用車を使う場合)
- 抱っこひも など
まとめ
ここまで、出産前に準備しておきたいこと、グッズをまとめてご紹介しました。
ただ、出産準備は産院によっても、また正常分娩か帝王切開かなどでも変わります。絶対に必要ではなくても「これがあったら快適だろうな」というものもあるでしょう。
ですから、産院や先輩ママなどの意見を聞きながら、自分の場合は何が必要かを整理していくのがおすすめです。
さらに、出産後のライフプランニングについても不安やお悩みはないでしょうか?
子育てにかかるお金、教育費、家計のやりくりなど、何かとお金がかかったり、もしものときの保障なども家族のためにしっかり備えておきたいもの。
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※掲載の情報は2021年6月現在のものです。保険や税制、各種制度に関して将来改正・変更される場合もあります。手続き・届け出の方法も随時変わる可能性や、自治体により異なる場合があります。
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